着付けは独学で学べる?
結論は、着付けを独学で学ぶことは難しいです。その理由は以下の5つです。
① 独学で学ぶのはタイムパフォーマンスが極めて悪い。
② 着付けの方法が乱立していてどれが正しいか、わからない。
③ 自分の持っている着物の種類とTPOがわかりにくい。
④ 動画だけで学ぶのが難しい。
⑤ これで正しい、上達したのかがわかりにくい。
ひとつづつ、解説していきます。
① 独学で学ぶのはタイムパフォーマンスが極めて悪い
これは着付けに限らず、すべてにいえることですが、全くの初心者が独学でなにかをはじめるのはタイムパフォーマンスが極めて悪いと思います。
あくまで自分のペースでしか、モノを進めたくない。教室に通う時間を確保できない。十分に時間をかけられるので自分でじっくり検討したい。という方は独学でも大丈夫でしょうが、そもそもなるべく早く着付けが上達したいと考えているならば、初心者コースに通って、そこから検討するのが一番効率的な方法です。
着付け教室は全6~12回のコースになっていて、そこで着付と着物にかかわる基本的なことを学べるカリキュラムになっています。あとは着付け教室の指導方法と講師の技術と相性ですね。
青華きもの学院、15分で着物を着るための全6回カリキュラムは初心者が15分で着物を着るという目標を達成するためのカリキュラム構成ですので省くものは省いています。
② 着付けの方法が乱立していてどれが正しいか、分からない
着付けは大きく分けて現代着付けと古典着付けの2種類があり、帯を自分の後ろで結ぶ主流の方法と帯を自分の前で結ぶ前結びの方法があります。
器具を使って効率よく着付けを行う現代着付けに対して、紐のみで着付けを行う古典の着付けは難易度が高く、青華きもの学院では着付け初心者にはお勧めしていません。
なぜか着付けに限っては器具を使うということにアンチイメージを持たせているのが多いですが、料理と同じで便利な器具があれば使った方がいいのは、言うまでもないことだと思います。
繰り返しますが、よほど着付けに対して確固たる信仰がないのであれば、現代着付けから入るのがお勧めです。
青華きもの学院はもちろん古典の着付けも指導しておりますが、これは身体感覚の向上と伝統文化である着付けの技術保存のためです。
③ 自分の持っている着物と帯の種類がわかりにくい
着物は大きくわけて普段着と礼装の2種類あります。
また着付け道具も非常に多岐にわたっており、祖母や母に譲られた場合、どれがどれだかわからない。というのは非常に多いです。
また今では生産されていない着付け道具もたくさんあり、それが使えるのか、使えないのかもわからない。何も持っていない初心者が一からそろえるとしても、着物一式、無駄なくそろえるということ自体が難易度の高いことなのです。
④ 動画だけで学ぶのが難しい
着付けは動作を伴うもので立体的なものですから、動画で伝えきるのに限界があります。
ただ最近はYouTubeなども普及してきているので青華きもの学院もなるべく効率よく学んでいただけるよう動画の制作に尽力していますが、やはり動画は補助教材の位置づけです。
ある程度理解できるようになったら復習教材として動画を活用していく。こちらが一番効率のいい学習方法だと思います。
⑤ これで正しい、上達したのか分かりにくい
独学の難点は、これで正しいのか、自分は練習しているが、きちんと上達しているのか?がわかりにくいと思います。
判断基準が自分にしかないのですから当然といえば当然で、点数で評価する試験のようなタイプのものだと合格すれば良いので判断基準もありますが、着付けは「着ることができる」「きれいに見える」「着崩れしにくい」「TPOに沿っている」は現状では総合的に点数を出す仕組みのものはありません。
その点、プロの講師に習えば、正しく指摘をしてもらえるので、お試しでも受講してみる価値は十分にあると思います。
いきなり着付け教室に通うのはちょっと。6~12回のコースでも不安という方は、青華きもの学院の1回90分 ワンコインレッスンがお勧めです。
1回90分で手ぶらでOK。着付初心者を対象に15分で着物を着るプロセスをレッスンします。また講師に、自分の持ち物のことや、TPOのこと、着物と着付で気になることは90分内でしたら、何でも聞いて大丈夫。大変お得な授業です。