帯の関東巻と関西巻について

今回は、帯の結び方の中でも、帯の関東巻と関西巻について説明いたします。
  上記の写真は、仕立てあがる前の名古屋帯の前の柄です。比較的、染帯に多く見られますが、上下の柄が違うものがあります。 現在、多くの着付教室で教えているのは関東巻ですが、関東巻、関西巻、両方を習得することによって、帯の前の柄が両面で違うものは、1本で2通りの柄を出すことが出来ます。
  着付けの際、帯の手先を左肩にかけて反時計回りに結ぶのが関東巻で現在、多くの着付教室で一番最初に教えられる結び方です。
  関東巻で結ぶと前の柄がこのようにでてきます。
  それに対して、着付の際、帯の手先を右肩にかけて時計回りに結ぶのが関西巻です。
  写真の通り、さきほどの関東巻とは違った柄が前に出てきます。 帯がすべて、関東巻、関西巻によって前の柄が変わるのではなく、あくまで前の柄の上下が別々になっている帯のみ、結び方によって変化致します。 染帯などは、手で描けるという特性を生かして、両面が別々に描かれていることがありますね。 いかがでしたでしょうか?ご自身のお持ちの帯をご覧になって、前の柄が違うようでしたら、関東巻、関西巻、両方習得して、帯の様々な表情を楽しんで下さい。