今回ご紹介するのは、着付けの中でも革命的な道具の一つ
「着物クリップ」です。
着物クリップは、現代着付けに使われるもので
自装(自分で着物を着る)では、帯を仮止めする際に使用します。
他装(人に着物を着せる)では、着物や帯を仮止めする際に使用します。
クリップを使用しているのに、古くから手結びの着付けと称しているところもありますが、
着物クリップを使用している時点で「現代着付け」になります。
「古典の着付け」はクリップは使用いたしません。
着物クリップの最大の利点は、クリップを使用することにより
帯を仮止めし、帯が着付けの際、落ちにくくなることと、両手が
自由に使えることです。
写真のように帯の上下を仮止めしていきます。
着物クリップの内部は、ゴム製になっていて、帯や着物を
傷つけません。
古典着付けでは、帯を仮止めする役割は、腰ひもが果たします。
着物クリップの発明により、着付けは飛躍的に簡単で楽になりました。
しかし、着物クリップをきちんと使って、着付けをしているところは少ないようです。
青華きもの学院の着付けは、古典と現代の両方を指導していますが、
帯結びクリップ使いは、真(古典)、行(古典)、草(現代)の草にあたります。
写真のように、大きいクリップが2つ、小さいクリップが3つあると大変重宝します。
青華きもの学院で使用しているものは、真鍮製でさびにくいものを使っています。
着物クリップは、このほかにも使用方法があり、梅雨の季節に、雨コートを着る際、
着物の裾が濡れないよう、裾を上げて仮止めするということに大きな力を発揮します。
写真のように着物の裾を上げて、大クリップ2つで
帯の上に挟み込むと、雨の日でも着物が濡れずに安心ですね。
裾を上げたうえに雨コートを着用します。
着物クリップは1セットあると着付けに非常に応用が利く
ものになりますので、着付けを始めようとする方には
おもちになっていただいて損のない道具です。
着付けを指導する方で、着物クリップは洗濯ばさみで代用できます!
と書かれている方がいらっしゃいますが、青華きもの学院では
推奨しておりません。
それは、着付けをきちんとした日本の伝承文化として位置づけ、
着付け技術の価値向上をテーマにしているからです。
「身体に優しく着崩れしにくい着付け」が大前提で
無駄のない所作から日本人の身体意識を取り戻す。
その過程を古典と現代の着付けの両方からアプローチすることによって
学んでいく。
授業料をいただき、免状を発行する以上、代用品での節約術でいいという
いい加減なアプローチは取りません。
洗濯ばさみを代用品として使用するという選択肢は、個人の自由ですが
着付け教室としてはありえないと考えています。
そもそも、洗濯ばさみは洗濯ものを止めるためのもので、帯を仮止めする力も
極めて弱いですし、止めにくいです。
また文房具クリップでも代用できますよ!
と書かれている方もいらっしゃいますが、洗濯ばさみと同様の理由で
青華きもの学院では推奨しておりません。
きちんとした道具を使い、身体に優しく着崩れしにくい着付けを追求していきたいと
考えております。
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