この記事は、着物が世界に誇れる理由について
書かれた記事になります。
空前のインバウンドブームで
何千万人もの外国人が訪れる日本。
観光地では手ぶらで
着物をレンタルできる着物レンタル店が
増えて、外国の方が着物を着て歩く姿を
よく目にするようになりました。
本日は、着物が世界に誇れる理由について、
着付け教室 青華きもの学院
が解説いたします。
着物が世界に誇れる理由
;① 日本の民族衣装である。
② 服装にアートの要素がある
③ 伝統工芸、
様々な技術で作られた着物がある。
④ コスプレの要素がある
日本の民族衣装である着物は呉服とも呼ばれ、
中国、呉の国より伝わったものとされています。
平安時代の国風文化から十二単が生まれ、
室町時代応仁の乱を経て、日本の衣裳が
大きく変わり、
現代の着物の原型となる小袖文化が生まれました。
江戸時代からさらに変遷を経て、
現代の着物の形に落ち着くのは
戦後になってから。
長い変遷を経て着物は変化していきましたが
日本はこの期間、外国に一度も
占領されることなく
独自の文化を保つことができたため
着物を織る技術、昔の布の保存も、
諸外国に比べるとよく残っており
日本の民族衣装である
着物を残すことができました。
世界には200近くの国家がありますが、
衣服の文化が現代まで残っていることは
非常にまれなことです。
江戸時代に贅沢禁止令で絞りや
豪華な刺繍が禁止されると友禅という
日本独自の
染技術が発達し、日本画に端を発した友禅は、
きものを1つの大きなキャンバスと
とらえ、衣服を一つの絵画、
アートとして楽しめるものにしました。
ファッションの中に絵画、アートの
要素があるのは着物の最大の魅力の一つでもあり
世界でも類例のないことであります。
着物の中で
絵画、アートの美意識の完成形は、
現代に受け継がれている訪問着です。
衣服にアートの要素を組み込んだ訪問着とは
対照的に
日本全国には大島紬、結城紬、越後上布など、
それぞれの土地で
育まれた多種多様な着物があります。
明治時代、民藝の祖、柳宗悦があらためて
民藝の価値を問い、
大事に保存することで、
地域の織物の技術継承がなされ、
現在でも様々な産地きものがあります。
日本のアニメにあこがれて、
着物をレンタルする外国人のように
着物を着ると、
全く違った自分になれる気がしますね。
着物を着ると背筋が伸びる。
着物を着て街を歩くと風景が違って見える。
日本人でも着物を着ると
普段とは全く違う感覚を得ることできて
外国人だけでなく
観光地で着物をレンタルする日本人も数多くいます。
外国に留学して、
日本文化のことを聞かれて答えられず、
日本に帰ってきてから、
着物を学ぶ方もよく見られます。
日本は、着物という衣服の枠を
超えた大事な民族衣装があります。
自分で着るのもよし、
人に着せてあげるのもよし。
日常で着物を着るということは減っていますが、
それぞれの形で着物文化が普及、
保存されていけばいいですね。
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