
この記事は、花魁の着付けに興味がある方、着付け上級者向けに書いています。
いよいよ成人式も間近に迫ってきました。着付け教室の新年度は、成人式の着付け
が終わってからが新年です。
さて、今回は「花魁の着付けと帯結び」紹介です。

花魁の着付けは、歌手の倖田來未さんが、
オリジナルの振袖をプロデュースし、
花魁の着付けでカタログに出たころから、
急速に広まったのが、記憶に新しいところです。
令和になってからは、
成人式で花魁の着付けと帯結びをしてほしい。
というご要望はほぼ、なくなりました。
花魁の着付けに関しては、業界では論争が巻き起こるくらい、
有名な問題ですがこの論争の是非については、
こちらで扱わないこととします。
青華きもの学院では、成人式の着付けで
「花魁の着付け」を依頼された場合は、
花魁の着付けについて、説明したうえで、着付けを行っています。
今回は着付けの技術的なところに絞って、
「花魁の着付けと帯結び」を解説してい行きます。
「花魁の着付けと帯結びのコツ」
① 補整は胸回りにはせず、帯回りのみ行う。
② 両肩は左右対称 ※ 肩はださない。
③ 紐使いは古典の紐使い。
④ 帯結びは文庫系で結ぶ。
① 補整は胸回りにはせず、帯回りのみ行う。
花魁の着付けは前結びになるため、通常の振袖着付けで
行う、胸回りの補整は行いません。
② 両肩は左右対称 ※ 肩は出さない。
両肩はきれいに左右対称を意識する。
通常の着付けより、広めにとりますので、ここは意識しましょう。
通常の振袖着付けでも両肩の左右対称は、必須です。
③ 紐使いは古典の紐使い
成人式の振袖着付けは、
腰ひも使いは現代では、
正面から左右対称に同時に結びますが
花魁の着付けの場合、
古典の腰ひも結びは、
下前の脇から左、右と片方づつ決めて結んでいきます。
めったにやらない花魁ですが、花魁着付けの場合、古典の紐結びの方が
合理性があります。
④ 帯結びは文庫系で。
ここは一番重要なところで、花魁のように見せるわけですから、
帯がだらりとなるように、帯結びは「文庫系」に結ぶのがいいですね。
ちなみに後ろ姿は、このようになります。

花魁の着付け 全体 後

花魁の着付け 後 帯の部分
着付け技術の向上、特に古典の着付けを理解するうえでは、
花魁の着付けを学ぶのも、いいですね。
成人式着付本番まで、体調管理に気を付けていきましょう。