先日は、東京FMラジオ、ビズスタ、朝早い時間でしたが、多くの方にご視聴いただき誠にありがとうございました。
今回は、夏に着る「浴衣の着方と帯結び」を解説していきます。
まずは、浴衣スリップを着用します。浴衣スリップがない場合は、キャミソールやタンクトップ、スパッツ、レギンスなどで代用していただいても大丈夫です。浴衣はすけやすい生地も多いので必ず、下着の上に上記のものを着用することをお勧めします。つぎは、浴衣をはおります。
上記の写真の所作は非常に大事で、浴衣の裾線を決めます。くるぶしが隠れるぐらいに裾線を決めるのが綺麗にみえるコツです。
右の腰骨のところに浴衣の衿下線がくるように、上前を合わせて、上前幅を決めます。
上前をいったん広げ、下前を入れ込み、褄先をあげます。下前が広すぎて余る場合は、外側に折り返しておきます。
浴衣の上前を決めます。
ウエストベルトまたは腰ひもでしっかり結びます。
おはしょりの形をきちんと整えます。
左手で背縫いをひいて、衣紋をきちんと抜きます。こちらの所作は非常に大事で、この所作が浴衣のきれいな着方をに結びつきます。
伊達〆を結びます。青華きもの学院では、シャーリングの伊達〆を推奨しています。
前板をつけます。青華きもの学院では、ゴム付き前板を推奨しています。前板はお好みでつけなくても大丈夫です。
クリップを帯板の中心に止めます。
帯を身体にふた巻きして、帯を下から半分に折りあげます。
て先をおろし、てが上で一結びします。
結び目を立て、羽根を作る準備をします。
帯の羽根を均等に作っていきます。蝶結びが浴衣の帯結びとして、初心者にお勧めの理由がここです。
羽根の長さを均等にとっていけばいいので、帯づくりが失敗しません。
帯を下から、半分にします。
て先を自分の方に折り返します。
て先を帯と帯板の中に入れ込みます。
きちんと入れ込んで、羽根の形を作ります。
帯を後ろに回転させます。
余ったて先を、折り返して帯の中に入れ込みます。縦方向に入れ込むと、て先がつっかえ棒になって帯が安定します。
蝶結びの完成です。
いかがでしたでしょうか?大事なところだけ、もう一度、書いておきます。
浴衣は必ず、くるぶしが隠れるくらいに裾線を決めます。上の写真はいい例です。
こちらは悪い例です。くるぶしから大幅に上になったところに、裾線を決めています。こちらは、見栄えがよくないのでやらないよう気を付けてください。
浴衣の衣紋を抜く所作。衣紋の抜き方は、着物も浴衣もきれいに見える重要なポイントなので、気を付けましょう。
最後に、浴衣における最大のNGのご紹介です。それがこちら。
こちらは、浴衣で最も多くみられるNGで、通称、左前とよばれます。
浴衣だけではなく、着物もNGです。
そもそも「左前」、「右前」という表現がわかりにくいですよね。
男女ともに右前が、下の写真が正解です。
「右前」は、「右の衿が身体に密着した状態」をさします。「自分」から見て、右が前(先)にきている状態。
これを「右前」と表現します。
なぜ、「左前」がNGか?それは、「左前」が「死に装束」だと日本では考えられているからです。
また、着物も浴衣も当然、右前を前提に柄を作りますから、左前では柄はきれいに見えません。
ちなみに、旅館の浴衣も「右の衿が身体に密着した状態」、「右前」が正解になります。
自分の右手が衿に入れられるかを確認してみるのが一番わかりやすい方法です。
これから着る機会が多い、浴衣。左前だけには気を付けて、夏祭りなどを楽しんでみてください。
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