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50代、訪問着を自分で着てみる。

50代、訪問着を自分で着てみる。

この記事は、50代で訪問着を
着てみようとしている人向けに
書かれた記事になります。

50代を迎え、仕事や子育てもひと段落して、
新しく趣味や習い事を

はじめようと思う年代。

その中の一つに着物があります。
50代になって着物を始めてみようと

思う方が多く、
着付教室、青華きもの学院
にも50代から通われる方が多いです。

その中で、
憧れの着物のジャンルの一つが「訪問着」。

今回は「訪問着」について解説していきます。

 

訪問着とは

訪問着は縫い目をまたがって袖、肩、胸元、裾に
かけて「絵羽模様」が施された着物のことです。

 

訪問着を着ていくところ

訪問着は年齢や既婚、未婚関係なく着用できる
準礼装です。親族以外の結婚式、入学式、卒業式、
パーティ、歌舞伎やお茶会など、
様々なシーンで着用できます。

 

色留、付下との違い。

訪問着の特徴として、
帯をまたいで上下に柄があるのが特徴で
色留袖は、裾のみ柄が特徴です。

付下は、反物の形から訪問着の様な
柄文様を書きますので、

訪問着と違い、
柄が縫い目をまたがないのが特徴です。

また訪問着は八掛という表地と同じ生地の裏地が
ついていて八掛にも柄があることが
多いですが、
付下はほぼ八掛が別八掛になっているものが多く、
仕立上がりの場合は、
共八掛なら訪問着。
別八掛なら付下と判断するとわかりやすいと思います。

 

購入か、レンタルか?


最近は、手ぶらで着物をレンタルできる
着物レンタル店や、着物レンタル店がないところでも
きもの宅配レンタルを利用することによって、
気軽に着物をレンタルできるようになりました。
ご自身の用途によって
使い分ければいいと思います。

訪問着を着るケースが極めて少ない場合、
着物を趣味として着ない場合や、

子供の卒業式で1回きりなど
極端に着る回数が少ない場合は、
着物レンタル店で訪問着を
レンタルするのも選択肢の一つだと思います。

訪問着を購入される場合

訪問着の購入を検討されている方へ。
訪問着は、礼装として着用する
ことが多いので、安易に決定せず、
十分に吟味したうえで、
できたら上質なものを1枚、
誂えることをお勧めします。
着物は、反物の値段に関わらず、
仕立て代、裏地代は同様の値段がかかります。
訪問着を着て、人前で出ることも多いので、
自信にもなる勝負着物として
作ることがおススメです。
訪問着の種類には、紬の訪問着と呼ばれる、
大島紬、結城紬、その他産地紬、
などで作られた絵羽模様の訪問着がありますが、
結婚式やお茶会など礼装として着用することを
多く想定されているのであれば、
紬の訪問着はおすすめしません。
売りたいだけの呉服販売店、
作家と称した販売員の言うことを
安易に鵜呑みにしてしまうと
金額だけが高くなり、後悔する羽目になります。
着物愛好家と称する方にもなぜか、
高い金額のものは悪。安いものが善。
「もっと着物は自由でいい。」
と主張される方の言うことに
耳を傾けるのは要注意です。
「着物は自由でいい。」ことは事実です。
それは自分自身だけのことで
安易に人にアドバイスするものではありません。

「とんでもない恰好をして陰で笑われる。」

というせっかく着物を習ったのに
自分の品位と価値を下げること
にならないよう気を付けてください。

訪問着を着るのに必要なもの

訪問着を着るのに必要なものは以下の通りです。

必ず必要なもの。

訪問着、袋帯、帯〆、帯揚、長襦袢、肌襦袢、
裾除け、足袋、腰ひも4本(コーリンベルト)、衿芯、伊達〆2本、前板、帯枕、帯枕に着けるガーゼ。

オプション

重ね衿(伊達衿)

訪問着のNG

訪問着は原則として袋帯をあわせますので
名古屋帯はあわせません。
袋帯と名古屋帯は、
形状が違いますので分からなければ、
詳しい方に聞いてみてください。

訪問着を自分で着るには?

①足袋をはく

②裾除け、肌襦袢を着用する。
その際、和装ブラジャーがあれば着用。

③補整をする。

着物の着付けの難しいところは補整です。
着物は体型を円筒型にして、身体のライン
をなくすように着るため、
身体の凹凸部分にタオルや補整器具で補整する必要があります。

※ 補整について知りたい方はこちらから。

④長襦袢を着用する

長襦袢に半衿がついているかを
必ず事前に確認してください。
訪問着にあわせる衿は、
迷ったら白がおすすめです。
色柄がついている柄衿をあわせてNG
ではないですがコーディネートの難易度が
あがるため、
衿の色は白を選択するのがおすすめです。

⑤訪問着を着る。

1.背中の中心にある縫い目部分
「背中心」が真ん中に来るよう整え
2.左右の衿先の高さを合わせて
裾の位置を決める(訪問着が床につくぐらい)
3.訪問着の下前(右手側)を持ち床と
平行に移動させ、脇までいったら折り返し、
裾先(褄先)を少し上げる
4.上前(左手側)を下前と同じように
床と平行に移動させ、
右脇までいったら裾先(褄先)を少し上げる
5.腰紐を結ぶ
6.おはしょりを整える
7.衿を整えて胸紐を結ぶ
8.伊達締めを結ぶ

⑥訪問着に合わせる袋帯の結び方


1.手先を右脇まで持ってきて少し折り返す
2.帯を2回、胴に巻きつける
3.手先部分を背中心まで上に抜き、
下ろして仮紐などで押さえる
4.手先を前に持ってきてクリップで止める
5.背中側にあるたれ部分を広げてお太鼓を作る
6.帯〆をお太鼓に通して固定する

いかがでしたでしょうか?
訪問着は、礼装で着ることが多いので、
安易に新調せず、
これと決めた勝負着物を1枚そろえるか、
めったに着ないのであれば
レンタルとして割り切るか、がお勧めです。
着物を着ることによって
自分の品位と価値が上がるようにしていきたいですね。

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