
独学の難しさと歴史を学ぶ重要性
某きもの雑誌、特集の翌朝5分で帯を結ぶ技を読んだ後、
インスタで同じことを考案したとリールをアップしたのを
見て思った感想。
創作は素晴らしいと思う。ただ、特集と動画を見たときに
即座に想起したことは、昔聞いた独学は怖いよ。という創作話。
とある中国の片田舎に誰もが驚く数学の神童がいました。
彼が12歳になったころ、とんでもない数式を発見しました。
それは、なんと「二次方程式」
中学生が習うことを独学で発見した彼。その頭のよさは
すごいが、誰もが中学で習うこと。二次方程式をさっさと学び、
もっと他のことを発見すればよかった。
大体の流れはこんな話です。
今回紹介された翌朝5分で帯を結ぶ技も、戦後しばらくして発明された
改良枕を使えば、帯の形もきちんと決まり、結ぶのも楽なのに
あえて手結びの延長としてやる方法で余計難しくなる。
今回紹介されていた翌朝5分で帯を結ぶ技もとりあえず、研究を
してみたのですが、どこからどう考えても改良枕を使った方が
合理的だと青華は判断。
今回の改良枕を使わずに帯の形を作ってから帯結びをする方法の創作者たちは、
改良枕の存在を知ってか、知らずはわかりません。
着付け講師の技量として考えれば、
帯結びの主流である手結びと改良枕の帯結びの二大手法を
技術的に指導できる講師の方が優秀なのは間違いないでしょう。
※ 何に限らず講師は、その人に習いたいという魅力と人格が大事なのは
いうまでもないことですが。
少し前までは「器具を使わない手結び」というアンチ改良枕の意見の声量が
大きかったように思いますが、SNSなどで発信量が増え、だいぶフラットに
なってきたのはいいことだと考えています。
「器具を使わない手結び」の人たちも、着付クリップを使った時点で器具使い
ということに気づいていない方が多く、自分の気に入らないものが「器具」
としてお気持ちで発信していらっしゃるのが多いようです。
着付けを教える人は、着付けの大まかな歴史については、
覚えておいて、それを踏まえて発信したほうがいいと感じました。
逆行した技術を堂々と発表したことに衝撃をうけ、
着付に限らず、やはり何事においても歴史を学ぶことは重要だと
認識させてくれてたので、改良枕を使わずに帯の形を作って
帯結びする方法という記事にも感謝しないといけません。
皆様のお役に立つ過去の記事はこちら。