今回は着物好きに大人気の帯結び、「角出し」と「銀座結び」の違いについて
正統派着付け教室、青華きもの学院が解説いたします。
「角だし」と「銀座結び」は形が非常に似ているのでどっちがどっちだがわかりにくいですよね。
帯結びの技法としては簡単な部類に入りますが、粋な形を作るのにはすこしコツがいります。
「角出し」も「銀座結び」も着付クリップを使わずに帯結びができるので古典の帯結びとなります。
青華きもの学院では、着付け教室としてははじめて現代の着付けと古典の着付けをきちんと分けて指導しておりますが
着付け教室の中でも現代の着付けと古典の着付けの区別がついていないところが非常に多いのが現状です。
現代の着付けと古典の着付けの区別については、後日解説いたします。
器具を使わない手結びと書いてある着付け教室が非常に多いですが、着付クリップを使っている時点で現代着付けであり
着付クリップは立派な器具です。
「角出し」結びは江戸時代に考案された帯結びの一つで、手とたれで一結びの際たれ先を残し、
その後、手先を折り上げ、タレ元を引き抜くので、お太鼓の柄が逆さまにでてきてタレが裏面になります。
江戸時代の帯結びなので、帯〆、帯揚げは使いませんが、現代の着付けでは帯〆、帯揚げを使用します。
また、名古屋帯の角出し結びも、帯〆、帯揚げを用いることで手軽に結べるようになりました。
こちらは「角出し」結びを後ろから撮影したもの。
ちなみに江戸時代の「角だし」結びは
こちらになります。
江戸時代の角だしは帯〆、帯揚げを使用いたしませんので
お太鼓が大きく見えますね。
同じ帯で現代の「角だし」結びは、こちら。
しばらく時代がたって大正時代に
名古屋帯が考案された際、
名古屋帯でも角出し風に帯結びを結んでみたい。
と考案されたのが「銀座結び」です。
「銀座結び」は、帯を結ばずにねじるだけでよいので楽に帯が結べます。
手先を長めにとって、お太鼓を大きめに作って手先を入れ、
左右から手先が少し多めに出るようにし帯〆をしめます。
帯枕は使わず、厚紙などを芯にして帯揚げをかけて固定します。
「帯〆」「帯揚げ」は使用します。
こちらは「銀座結び」を後ろから撮影したものです。
「角出し」も「銀座結び」も帯結びとしては礼装ではないので正式な場所ではなく、
ちょっとしたカジュアルの席の際、結ばれるといいと思います。
また帯の種類ですが、現在は帯の素材には様々なものが用いられています。
「角出し」も「銀座結び」も帯の結び方の性質上、
織の素材で織られた帯で結ぶことをお勧めいたします。
角出しは手先が下向き、銀座結びは手先が上向きになるのが特徴です。
角だしと銀座結びの違いについて青華きもの学院が解説いたしました。
皆様、いかがでしたでしょうか?
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