着付け初心者が迷う　長襦袢と肌襦袢の決定的違い

新規受講検討の方、着付けを始めたばかりの生徒さんから、
最も多くいただくご質問の一つが
「長襦袢（ながじゅばん）と肌襦袢（はだじゅばん）って、何が違うんですか？」
というものです。
名前が似ているため、混乱してしまうのも無理はありません。

しかし、この二つは役割が全く異なります。

どちらも美しい着物姿には欠かせない大切なアイテムです。

青華きもの学院が、着物初心者の方でもすぐに理解できるように、

それぞれの役割と違いを分かりやすく解説します！

肌襦袢は、私たちが普段着ている洋服の「肌着」や「インナー」に相当する、

着物姿の一番下に着るアイテムです。

項目	肌襦袢の特徴	洋服で例えるなら
役割	汗や皮脂を吸い取り、大切な着物（きもの）と長襦袢が汚れるのを防ぎます。また、裾さばきを良くする役割もあります。	キャミソールやTシャツ
着用順	下着（ショーツ、和装ブラなど）の次に、一番最初に身につけます。
外からの見え方	一切見えません。袖丈も短く、外から見えない作りになっています。
素材	吸湿性が高く、ご自宅で洗濯しやすい綿素材が主流です。（麻や機能性素材もあります）
構造	上半身用の肌着と、下半身用の「裾除け（すそよけ）」が分かれたセパレートタイプや、上下がつながったスリップタイプがあります。

肌襦袢は、着物の「縁の下の力持ち」。汚れてもすぐに洗える素材で、

汗をしっかり吸収し、快適な着物ライフをサポートしてくれます。

長襦袢は、肌襦袢と着物（きもの）の間に着るアイテムです。

インナーというよりも、着物を着るための土台（ベース）を作る役割があります。

長襦袢は、一部式のほかに、セパレート式の二部式襦袢というものあります。

項目	長襦袢の特徴	洋服で例えるなら
役割	着物の裏地としての役割を果たし、衿元や袖口から肌が見えるのを防ぎます。また、着崩れを防ぎ、着物の滑りを良くして動きやすくします。	ジャケットの下に着るブラウスやシャツ
着用順	肌襦袢の次に、着物のすぐ下に着用します。
外からの見え方	見えます！衿元や袖口、袂（たもと）から色や柄がちらりと見えます。
素材	正絹（絹）や、ポリエステル、麻など、着物の種類やTPOに合わせて選びます。絹素材は頻繁に洗えません。
半衿	衿元を美しく見せるための「半衿（はんえり）」を縫い付けます。また、衿芯（えりしん）を入れ、衿元を整えます。

長襦袢は、着物姿の「お洒落」を演出する大切な要素です。

着物との色合わせや、半衿の柄でコーディネートを楽しむことができます。