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着物の貸し借りはトラブルの元

着物の貸し借りはトラブルの元

 

長年、着物の世界にいると耳に入る様々なトラブル。
そのトラブルの一つが、着物の貸し借りです。



今回は、親戚や友人から着物を貸してほしいと依頼された人。

または、親戚や友人からきものを借りようと思っている方向けに

書かれた記事になります。

 

 

個人的に着物は貸さない。借りない方がいいと思う理由

 

着物は日本の伝統文化を象徴する美しい衣装ですが、
個人的には、親しい間柄であっても着物の貸し借りは避けるべきだと考えています。
また、同様の理由から、個人的に着物を借りることもあまり推奨しません。

今回は、そのように考える理由をいくつかご紹介したいと思います。

 

貸す側のリスクと負担

1,価値観の違いによるトラブル

2,クリーニングや修繕の費用

3,着物の状態への気遣い

4,紛失のリスク

 

1,価値観の違いによるトラブル

一番は、着物を貸す側と着物を借りる側の価値観の絶対的な相違です。
大体は、貸出する側は価値があると思っています。
一方、借りる側はそれほどでもないと思い、
気軽に思っている場合がほとんどです。
借りる人はそれほどでもないと思っているので、

扱いが雑になることもしばしば。
「これくらいなら大丈夫だろう」という認識のずれから、
トラブルに発展することがほとんどです。

 

2,クリーニングや修繕の費用

 

もし汚れてしまったり、何か損傷があった場合、
クリーニングや修繕にかかる費用は決して安くありません。
どちらがその費用を負担するのかで、気まずい思いをする可能性もあります。

 


3,着物の状態への気遣い

 

着物は非常にデリケートなものです。ちょっとしたことでシミになったり、傷ついたりする可能性があります。
貸した相手が着慣れていない場合、意図せず汚してしまうのではないかと常に心配しなければなりません。
また、返却後に状態を確認するのも精神的な負担になります。
着物を貸してほしいと頼む相手は、着物について精通していない場合の方が確率が高いです。

そもそも、着物に精通していたり、着物の価値について、理解のある人は
決して安易に他人に着物を貸してほしいと依頼することはありません。

 

4,紛失のリスク

 

万が一、貸した着物が紛失してしまった場合、その責任は誰が負うことになるのでしょうか。

金銭的な問題だけでなく、大切な着物を失ってしまうという精神的なダメージも大きいです。

 

 

貸す側のまとめ

 

着物を安易に貸してほしいという人は、着物に精通していない人がほとんど。
頼まれてもいないのに、安易に着物を貸出しするような言動は決してしてはいけません。
万が一、着物を貸してほしいと頼まれても、理由を付けて上手に断るか、

貸出する時は、覚悟して貸し出ししましょう。

 

借りる側の注意点と懸念

 

1,状態の確認不足によるトラブル
2,気軽に着ることができないというプレッシャー
3,メンテンナンスの責任
4,借りる手間と気遣い

1,状態の確認不足によるトラブル

借りる際に着物の状態を十分に確認しなかった場合、
返却時に「最初からこうだった」という主張が難しく、
万が一、汚れがついた場合、思わぬクリーニング代や修繕費などトラブルの可能性があります。

 

2,気軽に着られないというプレッシャー


借り物である以上、「汚してはいけない」「傷つけてはいけない」というプレッシャーが常に付きまといます。
せっかくの楽しい機会も、心から楽しめなくなってしまうかもしれません。

 

 

3,メンテナンスの責任

もし着用中に汚してしまった場合、自分で適切な処置をするのは難しいことが多く、
かえって状態を悪化させてしまう可能性もあります。

着物の上に飲み物や食べ物を誤ってこぼした際、
着物や帯の上をゴシゴシこするのはかえって着物や帯を傷めることになり、事態が悪化しますので要注意です。

 

4,借りる手間と気遣い

 

相手に都合を合わせる必要があったり、
返却の際にも気を遣ったりと、借りる側にも精神的な負担があります。

 

借りる側のまとめ

 

着物は、金銭的な価値の他に、その人の思い入れなどの価値もあります。
いくら親しい親戚や友人の方でも安易に着物を貸してほしいと依頼するものでは
ありません。

 

着物を借りるのはレンタル店がおススメ


きものを個人的には決して借りようと思わず、今では着物レンタル店や

きもの宅配レンタル店もたくさんあるので着物を一時的に着たい場合は、

着物レンタル店を活用するのがおススメです。

 

まとめ

もちろん、信頼できる親しい間柄であれば、着物の貸し借りがうまくいくこともあるかもしれません。
しかし、着物のデリケートさや価値を考えると、個人的には貸し借りによるリスクや負担の方が大きいと感じます。

大切な着物を守り、また、借りる側も気兼ねなく着物を楽しむためには、プロのレンタルサービスを利用したり、
ご自身で着物を所有したりする方が、結果的に良い選択になるのではないでしょうか。

この記事が、着物の貸し借りについて考えるきっかけになれば幸いです。

 

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